アリス・アダムズの「文章創作のABDCE」

今回は、ストーリー創作におけるテクニックについて書きます。

『ひとつずつ、ひとつずつ──書くことで人は癒される』(アン・ラモット著)という本の中に、アリス・アダムズという作家が短編を書くときに使っている公式について、触れている部分があります。このアリス・アダムズは、日本ではほとんど無名ですが、優れた短編に与えられるオー・ヘンリー賞を何度も受賞している、実力派の作家です。

『ひとつずつ、ひとつずつ〜』の著者によれば、アダムズは自分の講義でこの公式を語った際、作家志望者たちは感激したそうです。

その公式を、「文章創作のABDCE」と呼びます。各アルファベットの意味は、それぞれ以下のようになっています。

  • A……Action(アクション)
  • B……Background(バックグラウンド)
  • D……Development(発展)
  • C……Climax(クライマックス)
  • E……Ending(エンディング)

次に、それぞれの詳しい意味を見ていきましょう。

Action(アクション)……読者を惹きつけるようなアクションから書き始めること。

Background(バックグラウンド)……登場する人物はどんな人物なのか、なぜ登場してきたのか、物語が始まる前にどんなことがあったのか等を読者に理解させること。

Development(発展)……登場人物たちはどんなことをいちばん大事だと考えているのか、それを読者に伝える。また、プロット(ドラマ、アクション、サスペンス等)を前進させていき、すべてがクライマックスに収束するように書いていくこと。

Climax(クライマックス)……クライマックスを過ぎたとき、メインキャラクターの周辺や状況に変化が起こるようにすること。また、その変化は、本当にあったと信じられるようなリアリティのある変化でなければいけない。

Ending(エンディング)……最後に来るのがエンディング。ここへ来たとき、登場人物たちは今はどういう人間になったのだろう、彼らの手元には何が残ったのだろう、そこに至るまでに起きた出来事にはどんな意味があったのだろう、と読者が考えるようになっていなければならない。

以上が、アリス・アダムズの公式「文章創作のABDCE」です。

もちろん、この公式のとおりにストーリーを作らなければいけないわけではありません。創作は自由です。しかし、もしあなたがストーリー作りで悩んでいるならば、アリス・アダムズの公式を使ってみるのもひとつの手でしょう。

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